JRRCマガジンNo.252 塞翁記-私の自叙伝29

半田正夫

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JRRCマガジン  No.252 2021/9/30
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※マガジンは読者登録の方と契約者、関係者の方にお送りしています

みなさまこんにちは。
空気が澄み渡り、風が心地よく感じられる季節となってまいりました。
みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

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◆今回の内容
【1】半田正夫弁護士の塞翁記 私の自叙伝29 第17章 TMI総合法律事務所に勤務
【2】日経紙等利用許諾の申込みについて
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前回までのコラムはこちらから
⇒https://jrrc.or.jp/category/handa/

◆◇◆半田正夫弁護士の塞翁記━━━━━━
             -私の自叙伝29-
  第17章 TMI総合法律事務所に勤務

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◆尿路閉塞
2012年4月よりすべての職を離れ無職となる。TMI総合法律事務所への勤務は6月18日からであるので、その間は浪人、もっとも日本テレビの番組審議会と日本複製権センターの仕事はあるが、前者は月1回、後者は年数回であるので、無職と同じだ。当分、ヒマを持て余すことになる。
そのことはいいとして、身分上の大きな変動があると、決まって体調に異変が生じるのが私の特徴であるらしい。過去にも、たとえば、大学入学時にエナメル上皮腫、大学院入学時に肺結核、理事長就任時に尿道結石など、を経験している。今回も同様であった。

4月5日、朝から尿の出が悪く、少量しか出ない。でも、多分尿道結石だろうから、いずれ出るだろうと高をくくっていた。
午前中に妻は外出。正午過ぎより尿路閉塞となり、全く出なくなる。尿意があるものの出ないというのは,大変な苦痛であることを初めて知る。
早速行きつけの慶応病院泌尿器科に電話する。慶応病院にたどり着くまで1時間以上かかるのであれば我慢できないであろうから、近所の泌尿器科か内科でも処置できるはずなので、そちらに行ったほうがいいとのアドバイス。そこで、掛かりつけのM内科医院に電話。処置を頼んだところ、うちではできないとのこと。小金井市内で泌尿器科を紹介してもらえないかと尋ねたら、小金井にはないが、武蔵境の日赤病院がいいとの返事。
しばらくためらった後、思い切って119番に電話して、救急車の出動を要請する。
生まれて初めての経験だ。それほど切羽詰まった状態になってきたからである。やがて救急車の到着。発車する前に問診がある。
症状と経過を話し、日赤病院に行ってほしいとお願いする。
早速、同病院に連絡をとってくれ、いま1人の患者の処置をしているので,少し待つのであれば引き受けるとのこと。直ちに同病院に向かう。
妻には車中から電話して日赤病院に直行してもらう。思ったより早く病院に到着。すぐに救急外来に搬送される。
しばらくしてT医師(あとで分かったことだが、泌尿器科の部長であった)が現れ、問診から始まる。悠長なのでイライラする。
やがて導尿を始めるが,通管しない。医師を代え、管のサイズを換えてもダメ。結局、おなかに穴を開けて管で排尿するというバイパス手術(膀胱瘻増設術という)を行うことに決定。
妻にも同様の説明をして同意を求める書類にサイン。別室の救急外来処置室(手術室)に移され、局部麻酔によりおなかに穴を開け、管により排尿を行う。
15分ほどの手術。一気に嘘のように楽になる。しかし、今後は当分の間、あるいは一生管付きの生活を送らなければならないが、やむをえない。
今後の処置については掛かりつけの慶応病院の指示にしたがってほしいと言われ、1泊で退院。退院とはいうものの、管から絶えず尿が流れ出ているので、それを収納するためのレッグバッグを足に装着していなければならないという不便さが残った。
翌週、慶応病院に行き診察を受ける。導尿を試みるが失敗。尿道を広げる手術を行う必要があるとのことで、直ちに入院手術の予約を入れる。
急であったので、格好の病室が取れず、やむを得ず高額の部屋にする。1号館5Fの病室である。広さは12畳ほど、それに1段上がったフローリング敷きでキッチンの付いた部屋がある。付き添いのための部屋らしい。
もちろん、バス、トイレが付いている。ただ部屋自体は古く、家具も擦り切れが目立つ。あとで分かったことだが、この病棟の部屋はいずれも一流企業の寄付によるもので、私の病室は三越の寄贈によるものであることが、病室前に掲げてある銘板で知ることになる。
向かいの部屋はかつて石原裕次郎が、そしてまた、どの部屋か分からないが、鶴田浩二、遠藤周作など著名人がいたとのことである。
そして現在も銀座の服部時計店の会長が入院しているとのことであった。値段が高いのもむべなるかなである。

手術は1時間程度で終わり、管から解放されてホッとする。この部屋の入院費が高いのに辟易し、数日で退院した。

◆TMI総合法律事務所に出勤
4月以降の身の処し方については種々考えた。たとえば、自宅に毎日いるのは妻に迷惑がかかるので、できれば自宅の外に事務所を持ちたいものだ、そうすれば、青学に置いてある書籍や書類の保管場所にもなる。
しかし、事務所の位置は都心部のほうがなにかと便利ではあるが、事務所の借り賃が高そうだ。そこで、虫のいい話であるが、都内の交通の便のいい場所に事務所を持ち、弁護士事務所の看板を掲げても依頼客がなく、したがって応接室兼研究室として機能していればよく、しかも家賃がタダであるという条件を満たしてくれる場所があればいいなあと夢想していたのであるが、TMI総合法律事務所はそのすべてを叶えてくれたうえ、給料までもらえるという絶好の条件で迎え入れてくれたのである。

ところで、TMI総合法律事務所は私が入所した当時、弁護士346名、弁理士68名、その他の職員を含めると総勢749名であったが、現在では弁護士491名、弁理士87名、その他の職員を含めると1051名(2021年9月1日現在)にも及ぶビッグ・ローファームに成長し、六本木ヒルズの数フロアを占め、さらに国内外に多くの支所を擁する巨大法律事務所である。TMIの名称の由来は、事務所創設当時に参加した弁護士のイニシヤルから取ったとのことである。私はこの事務所に2012年6月18日(月)からお世話になったのである。

この事務所のすごいところは、情報すべてを弁護士・弁理士で共有して,互いに援助しあうというところである。クライアントから依頼された案件は、チームで対応するのはもちろん、所内にメールを回し、相手方の弁護士の情報を集めたり、特殊の専門知識を有している弁護士から新知見を得たりという連携が取られていることに感服した。
年末にはイヤーエンドパーティをホテルの大広間を借り切ってフレンチ料理のフルコースによる忘年会が盛大に行われ(寸劇などは主に新人弁護士・職員の担当)、夏には軽井沢や神戸などに全職員による1泊旅行を行うなど、職場全体のコミュニケーションがよく、居心地は非常に良かった。
この事務所には「顧問」と称する弁護士が十数名おり、前職は最高裁判事、高裁長官、検事総長、金融庁長官などで占められており、大学関係者は当初私一人に過ぎなかったが最近前東大教授が加わって賑やかになった。
六本木ヒルズ・森タワーの24Fの8畳間ほどの部屋がそれぞれに与えられており、大きな窓からの眺望は素晴らしいものがある。
私の仕事は、たまに若手弁護士からの著作権に関する相談を受けるぐらいで、あとは自分の好きな仕事をしているだけでよかった。
これは老齢に達した私にとっての最高の環境といえた。当初、月水金の週3日、朝9時半から17時過ぎまで勤務と勝手に決めていたが、現在ではコロナ禍の影響もあってほとんど自宅で過ごすことが多くなっている状況にある。

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【2】日経紙等利用許諾の申込みについて
ご要望が強かった日本経済新聞社発行の新聞「日本経済新聞」「日経産業新聞」
「日経MJ」および「日経ヴェリタス」(これらを「日経紙等」といいます。)
について、8月10日より管理を開始しました。 
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