JRRCマガジンNo.169 「著作権の窓」平成元年のころ

半田正夫

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JRRCマガジン No.169  2019/6/12
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半田正夫弁護士の著作権談義「著作権の泉」は今回が最終回で
す。次回以降につきましては、形を変えて引き続き半田弁護士
よりご寄稿いただく予定です。

◆◇◆半田正夫弁護士の著作権の泉━━━━━━━━━━━

最終回      「著作権の窓」
         平成元年のころ

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 元号が平成から令和に変わった。昭和生まれの私は、昭和、
平成、令和と3代にまたがって生をうけていることになる。中村
草田男ではないが「昭和は遠くなりにけり」の感を強くする昨
今である。
 平成元年のころ、私はなにをしていたのか、残されている当
時の手帳を繰って調べてみると、本務校の法学部、早稲田大学、
上智大学、立教大学の非常勤講師、文部省著作権審議会第一小
委員会の主査
、各公的団体における研修講師、加えて司法試験受験指導のた
め早大、中大などの法職課程講師を行い、本を3冊出版し、裁
判所に提出する鑑定書を3本、その他多くの頼まれ原稿を執筆
するということをわずか1年の間に行っていたことが分かる。
自分ながらタフだったなあと思わざるをえない。しかも、この
間、2度も入院をしているのだから驚く。
 元号が替わったのは、1月8日(日)であるが、この日私は教
え子の結婚式の媒酌人として式場の乃木神社に行くことになっ
ており、妻とともに迎えの車にモーニングと留袖という晴れ着で
乗った二人は、街中、半旗を掲げて哀悼の意を表している中を、
幾分の後ろめたさを抱きながら向かったのを、いまでも鮮明に
覚えている。
 ところで、平成元年になって私がはじめて出版した書籍は、
2月に発行した一粒社からの「著作物の利用形態と権利保護」
である。内容は大きく3部門から成っており、第一部は「現代
における著作権の基礎構造」と題して、わが国の著作権制度の
根幹に関わる問題、たとえば国家と著作権の問題、著作権と所
有権との関わり合い、著作権と著作者人格権の関わり合いの問
題などについて扱っている。第二部は「録音技術の進展と著作権」
と題して貸しレコードとカラオケの問題を扱い、第三部では「他
人の著作物の利用」と題して、二次的著作物や編集著作物の問題
について論及している。そしてさらに付録として、日弁連におい
て行った「コピー文化と著作物」と題する講演の速記録を載せて
ある。いまざっと読み返してみると、アナログ技術を前提として
登場した昭和45年制定の著作権法がデジタル技術の登場により
疾風怒濤の時代に入り、著作権が翻弄されている姿を見ること
ができる。今後AI時代を迎える中で、著作権法がその本質である
創作者尊重の思想をどのように貫くかを見守りたいと思う。

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