JRRC第4回著作権セミナーご参加の皆様
~当日配布したチラシの不適切な表現に対するお詫びと著作物管理についてのご説明~
平成26年3月24日
公益社団法人日本複製権センター
副理事長 総務担当執行役員 瀬尾 太一
<セミナーで配布されたチラシの不適切な表現に対するお詫び>
時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
去る2月25日に開催いたしました公益社団法人日本複製権センター(JRRC)第4回著作権セミナーにご参加いただき、誠にありがとうございました。おかげさまで当日は約600名の皆様のご参加をいただき、盛況裡に終了することが出来ました。これもひとえにご参加の皆様のJRRCに対するご支援ご協力の賜物であると深く感謝しております。
さて、今回セミナー当日に配布させていただきましたピンク色のチラシにおいて、「JRRCとの契約だけで、著作物の適法な複写利用が可能です(キャッチコピー)」「一括管理しています(本文説明)」との表現があり、あたかもJRRCとだけ契約すれば、すべての著作物に対して複製利用の許諾が得られるかのような表現となっておりました。また、公益社団法人と信頼性を直接結びつけるなど不適当な表現が含まれておりました。
現在、日本国内で発行されている出版物(著作物)の複製許諾にかかる管理業務は、JRRCの他にもいくつかの管理団体が、著作権等管理事業法における文化庁への登録事業者として独自に著作権管理業務を行っており、それぞれ委託管理の範囲が異なりますのでJRRCとの契約のみですべての複製利用にかかる権利許諾が可能となるわけではございません。後述のとおり、他団体が管理する著作物を利用される際には、それぞれの管理団体と別途の契約が必要となります。
JRRCといたしまして、利用者の皆様に適切かつ十分な情報を提供し、同時に複製利用契約の普及促進と権利保護を図る立場でありながら、このような不適切な表現により、大きな誤解を与えてしまいましたことを深くお詫び申し上げますとともに、ご迷惑をおかけいたしました関係各位にもお詫び申し上げます。
<複製利用する際に必要な契約について>
あらためまして、著作物の複製許諾を行っている著作権管理団体についてご説明をさせていただきます。
現在、下記の団体(一部企業)は、JRRCと相互に連携を取りながら、それぞれ独自の管理業務、ならびに許諾業務を行っており、総合的により広い範囲の著作物の管理を実現しております。管理団体間では基本的に管理著作物ならびに複製利用方法に重複はありませんので、それぞれの団体の管理著作物をご確認いただいて、当該著作物ご利用の際には、それぞれの団体とご契約下さいますようお願い申し上げます。
一般社団法人学術著作権協会(JAC) http://www.jaacc.jp/
(公益社団法人日本複製権センター構成団体)
国内では、主として学協会等から直接管理委託を受けた著作物および海外30の国・地域のRRO(複製権機構)から再委託を受けた著作物の管理を行っております。
この内、国内の著作物については、学協会、大学・研究機関、企業等より委託を受けた定期刊行物2610のタイトルを含む主として学術関係著作物を中心に管理しています。国内管理著作物については、内部利用に限り、包括利用契約のみをJRRCに再委託しています。
外部頒布等の複製利用については、別途直接JACとの利用契約が必要です。
海外管理著作物については、Copyright Clearance Center,Inc(米国・CCC)を含む30の国・地域のRROとの双務協定に基づきそれぞれのRROから管理著作物の再委託を受け、管理を行っております。これらの著作物についての複製利用の際には、JACとの別途利用契約が必要となります。
一般社団法人出版者著作権管理機構(JCOPY) http://www.jcopy.or.jp/
(公益社団法人日本複製権センター構成団体)
国内の出版者(社)から直接管理委託を受けJCOPYが独自管理を行っている著作物と、JRRCに再委託を行っている著作物の2種類の著作物を管理しています。
JCOPY独自の管理著作物タイトルは、書籍は約12万5千タイトル、定期刊行物は827点あり、著作物の内容は一般書から専門書まで幅広い分野にわたっています。JCOPY独自の管理著作物についてはJRRCならびにJCOPYにおいて詳細なリストを提供しており、これらの著作物はJRRCに再委託されておりませんので利用する際には、JRRCとの契約の有無にかかわらず、JCOPYとの契約が必要です。また、JCOPYはCCCとの双務協定も行っており、CCC管理著作物の利用契約を結ぶことも可能となっています。
新聞著作権協議会 http://www.ccnp.jp/
(公益社団法人日本複製権センター構成団体)
JRRCには一般社団法人日本新聞協会の加盟社で構成する新聞著作権協議会から68社94紙の社内利用の管理を委託されておりますが、その中にはクリッピングサービスは含まれておりません。クリッピングサービスとは、「新聞の記事を、組織的、継続的、反復的に複製し、情報共有化等のために会社等の組織内で利用すること」と定義されています。クリッピングサービスや少部数(20部以内)を超える複製利用の際には、新聞社各社との契約が必要となります。なお、日本新聞協会加盟社のすべてが新聞著作権協議会の会員社ではありません。会員社名等詳しくは新聞著作権協議会ホームページをご覧ください。
以上関連団体についてご紹介させていただきました。JRRCはこれらの各団体等と互いに連携し、著作物の複製にあたっては、利用者の利便性向上と適法な利用に向け著作権等管理事業を推進していく所存でございます。
今回の一連の不手際はJRRC内部の管理体制の不備が原因であり、現在JRRC内部において管理体制の抜本的見直しと事務処理能力の向上に努めております。今後このようなことが二度と起きぬよう、より一層の管理強化とサービス向上に努める所存でございます。
このたびは、ご参加の皆様ならびに関係者の皆様に大変ご迷惑をおかけいたしましたことを重ねてお詫び申し上げます。
~本件に関するお問い合わせ先~
〒107-0061 東京都港区北青山3-3-7 第一青山ビル3F
公益社団法人日本複製権センター
Tel: 03-3401-2382 FAX:03-3401-2386
お問合せURL: http://www.jrrc.or.jp/contact/