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私的使用での複写(コンビニで)

個人的に使うため、友人から借りた専門書の関係部分をコンビニエンス・ストアーのコイン式複写機を用いて複写しようと思います。この場合、権利者の許諾は必要ですか。
専門書は著作物ですので、これを複写する行為は、著作権者の複製権(著作権法21条)に抵触します。しかし、私的複製には、複製権が制限されるところ(30条1項本文)、本件のように個人的に使う場合は、これに該当しますので、本件では権利者の許諾を得る必要はありません。
なお、公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器を用いて複製する場合には、私的複製の権利制限の適用が排除されています(30条1項1号)。しかし、コンビニエンス・ストアーのコイン式複写機のように、「専ら文書又は図画の複製に供するもの」は現状「自動複製機器」には該当しませんので(附則5条の2)、30条1項1号の適用はなく、私的複製の権利制限が認められます。

回答者  山本隆司 弁護士 (インフォテック法律事務所)
※回答内容は本ケースにおける一例を掲載しています。
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